「経験がないのに、志望動機に何を書けばいいのか」「履歴書の欄は短いのに、志望動機書は長い。同じことを2回書くのか」。未経験の職種に応募する人が、志望動機で手が止まるのはこの2点です。
経験がないと、書けることが何もないように感じてしまいますよね。でも、前の仕事で毎日していたことの中に、応募先でも使えることは見つかります。

この記事でおすすめするのは、書く中身を1つに決めて、長さだけを変える方法です。前の仕事でしてきたことのうち、応募先でも使えることを1つ選びます。それを「なぜこの仕事か → 使える経験 → 入ってからすること」の順に並べます。
長い文を先に書いて、短い欄はそこから削って作ると、2つの書類の内容がずれにくくなります。応募先から様式や文字数の指定があるときは、そちらを優先してください。
職種別の例文を一覧で見たい人は「志望動機の例文集」、志望動機書の様式を知りたい人は「志望動機書テンプレート」もどうぞ。この記事では、同じ経験を2つの長さに書き分けるところに絞って説明します。
結論(3行で)
- 「経験がない」ことから書き始めず、前の仕事で実際にしてきたことを、応募先の仕事につなげて書きます。
- 志望動機書(長い文)を先に書き、履歴書の志望動機欄(短い文)はそこから削って作ります。
- 文字数の指定がなければ、履歴書の欄はその欄に入る長さ、志望動機書はA4・1枚に入る長さが目安です。
書く前に、3つを書き出す
いきなり文章を書き始めると、「貴社の理念に共感し」のように、どの会社にも出せる文になりがちです。先に次の3つをメモします。
- なぜこの仕事か:ほかの職種ではなく、この仕事を選んだ理由。きっかけの出来事があれば、それも。
- 前の仕事でしてきたことのうち、この仕事でも使えること:1つに絞ります。「人の話を聞いて提案した」「決まった手順を守って正確に処理した」「混む時間帯に順番を決めて動いた」など、実際にしていたことです。
- 入ってからすること:最初に身につけること、慣れたあとにしたいことを1つずつ。

中心になるのは2番です。求人票に書かれている仕事の内容と、自分がしてきたことを並べてみてください。両方に出てくる動きが、使える経験です。
架空例:飲食店の接客から、事務(営業事務)へ
ここからは、1人の架空の例で説明します。実在の人物・会社ではありません。年数・担当した仕事・数字は、すべて自分の事実に置き換えてください。
- 前の仕事:飲食店のホールスタッフ(4年、アルバイトから契約社員)。注文の受付、レジ締め、予約の電話対応、発注データの入力を担当。
- 応募先:中小企業の営業事務(見積書・請求書の作成、受発注の入力、電話対応)。
- 使える経験として選んだもの:電話や対面で相手の要望を聞き取り、間違えずに記録・入力してきたこと。
「接客が得意」ではなく、「聞き取って、間違えずに入力する」という、事務の仕事にも出てくる動きを選んでいます。
長い文:志望動機書(400〜600字の例)
先に長い文を書きます。志望動機書は、履歴書とは別に提出を求められたときに使うA4・1枚の書類です。求められていなければ、作らなくて構いません。ポチレキの作成画面では400〜800字が目安として表示されます。
記入例(架空・約460字)
私が貴社の営業事務を志望する理由は、お客様の要望を正確に聞き取って記録する力を、営業担当を支える仕事で活かしたいと考えたからです。
前職では飲食店で4年間、ホールの接客を担当しました。注文の受付のほか、予約の電話対応と、閉店後のレジ締め、翌日分の食材の発注データの入力を任されていました。電話の予約では、人数・時間・席の希望・アレルギーの有無を聞き取って予約表に記録し、聞き間違いが無いよう最後に必ず読み返して確認することを続けました。発注の入力では、入力したあとに前日の数量と見比べる手順を自分で決め、桁の間違いを出さないようにしてきました。
事務の仕事は未経験ですが、相手の話を聞いて正確に記録すること、入力した数字を確認する手順を自分で決めて守ることは、見積書や請求書の作成、受発注の入力にも共通すると考えています。
入社後は、まず貴社の書類の形式と確認の手順を正確に覚えることから始めます。慣れてからは、営業担当の方が確認に使う時間を減らせるよう、書類の雛形や確認の一覧表を整える仕事にも取り組みたいと考えています。
段落の順番は「なぜこの仕事か → 使える経験 → 未経験と経験のつなぎ → 入ってからすること」です。
短い文:履歴書の志望動機欄(200字前後の例)
長い文から削って作ります。

削る順番は次のとおりです。
- 場面の説明を短くする:「人数・時間・席の希望…」のような細かい手順は、1文にまとめます。
- つなぎの段落を1文にする:「未経験ですが」の説明は短くして、使える経験の名前だけを残します。
- 入ってからすることを1つにする:最初にすることか、慣れてからしたいことのどちらかにします。
記入例(架空・約180字)
お客様の要望を正確に聞き取って記録する力を、営業担当を支える仕事で活かしたいと考え、貴社の営業事務を志望しました。前職の飲食店では4年間、予約の電話対応と発注データの入力を任され、聞き取った内容を読み返して確認する手順を続けてきました。事務は未経験ですが、入社後はまず貴社の書類と確認の手順を正確に覚え、営業担当の方の確認の時間を減らせる事務を目指します。
理由(聞き取って記録する力)、経験(予約の電話対応と発注の入力)、入ってからすること(手順を覚える)が、長い文と同じです。2つを一緒に出しても、話がずれません。
2つの長さで変えること・変えないこと
変えること(長さ)
- なぜこの仕事か:履歴書は1文、志望動機書は1段落
- 使える経験:履歴書は経験の名前と場面を1つ。志望動機書は場面を2つまで、何をどう確認したかまで
- 未経験とのつなぎ:履歴書は「未経験ですが」のあとに使える経験の名前だけ。志望動機書は、前の仕事と応募先の仕事で共通する動きを1段落で
- 入ってからすること:履歴書は1つ。志望動機書は「最初にすること+慣れてからしたいこと」
変えないこと(中身)
- 選んだ経験、応募先を選んだ理由、入ってからすることの方向
よくあるつまずき
- 「未経験ですが頑張ります」から始める:使える経験を先に書くと、任せられる仕事が伝わりやすくなります。
- 前の仕事の説明が長くなる:応募先の仕事でも使える動きだけを選びます。接客の例なら、「売上」より「聞き取って記録した」の方が事務につながります。
- どの会社にも出せる文になる:求人票にある仕事の内容(見積書・請求書・受発注など)を、自分の言葉で1つは入れます。
- 履歴書と志望動機書で、理由や経験が食い違う:別々に書くとずれやすくなります。長い文を先に書いて、短い文はそこから削ります。
- 前の職場の不満を理由にする:辞めた理由ではなく、次にしたいことを書きます。
ポチレキで作るときの動き
- 履歴書の「自己PR・希望欄」のステップに志望動機の欄があり、入力した文字数がその場で出ます。例文を入れてから、自分の言葉に置き換えることもできます。
- 標準の履歴書(基本様式)では、志望動機と自己PRが同じ枠に印字されます。志望動機・自己PRが枠に収まらない場合は、画面で案内します。文章そのものは自動で短くならないため、案内を確認して必要に応じて短くしてください。
- 志望動機書は「志望動機書テンプレート」から作れます。会社名と氏名、本文を入れるとA4・1枚のPDFになります。
- どちらも会員登録なしで作成・PDF取得ができます。
まとめ

未経験でも、前の仕事で毎日していたことの中に、応募先で使えることはあります。まずは求人票を見ながら、3つのメモ(なぜこの仕事か・使える経験・入ってからすること)を書き出してみてください。文章にするのは、そのあとで大丈夫です。
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あわせて読むページ:志望動機の例文集【職種別】、履歴書の書き方、職務経歴書の書き方
イラスト:Loose Drawing(色を一部変更)。図は架空の記入例をもとに作成しています。
よくある質問
Q. 未経験の職種に応募するとき、志望動機にはまず何を書けばよいですか?
A. 前の仕事で実際にしてきたことのうち、応募先の仕事でも使える動きを1つ選び、それを先に書く方法をおすすめします。「未経験ですが」から書き始めないようにします。応募先の指定があればそれを優先します。
Q. 履歴書の志望動機欄と志望動機書は、同じ内容でよいですか?
A. 中身をそろえる書き方をおすすめします。理由・使える経験・入ってからすることをそろえ、長さだけを変えます。長い志望動機書を先に書き、履歴書の欄はそこから削ると、内容がずれにくくなります。
Q. 履歴書の志望動機欄は何文字くらい書けばよいですか?
A. 応募先の指定があればそれに従います。指定がなければ、その欄に読みやすく入る長さが目安です。ポチレキでは入力した文字数が表示され、標準の様式で枠に収まらない場合は画面で案内します。
Q. 志望動機書は何文字くらいが目安ですか?
A. 応募先の指定を優先します。指定がなければ、A4・1枚に入る長さが目安で、ポチレキの作成画面では400〜800字を目安として表示しています。